2020年4月6日月曜日

BNSリグを触ってみる

年度も変わるかという頃、3D系の情報サイトでバンダイナムコが鉄拳シリーズなどで使っていたというリグを配布していると云うニュースを見つけました。
鉄拳、ソウルキャリバーとか、よく遊んでいましたし、どんな風になっているのか興味があったので、ダウンロードしてみることにしました。

先人の知恵を拝見です。



まずは、バンダイナムコのページへ行き"BNSRig_20200313.zip"という129KBのファイルをダウンロードします。

展開すると、いくつかファイルが出てきます。

文字化けしているテキストファイルの中身はgoogleフォームのアンケートへのリンク。ちなみに、ダウンロードページのアンケートとはチョット内容が違っていました。

で、リドミと.maファイルとセレクターのMELが4つ。
このMEL、doxygenコマンドが書かれているのでドキュメント化できます。
date が2019/03/01って、1年前?
author を検索したところ、ゴッドイーターバースト、エースコンバット6がヒットしました。


で本体の.maファイル。モデル付きのリグがこのサイズは、まぁサイズ的には軽いほうなのではないでしょうか。
とりあえず、mayaで開く前に秀丸で開くのがマイスタイル。

なぜか turtle を起動させようとしている・・・。リグなのに。
で、やっぱり有りました uiConfigurationScriptNode リグなのに。

unitConversionが684とかになっているのは、インポートとかしまくった結果なのかな?
"MODEL_00"ノードに"Y:/MAYA/New_Bone/scenes/test.clip"というネットワークドライブらしきパスを発見。

コントローラらしきノードには結構しっかりとアトリビュートにロックが掛かっていますね。
バインドポーズが2つあるのは謎です。なにか役割があるのでしょうかね。

で、ようやくmayaで開いてみます。

パッと見てかなりシンプルな印象ですね。
ただ、mayaLTでは不明なノードらしく、expKUBI, exp_fin_L, exp_fin_R が除外されました。
どうやらエクスプレッションのようですが、首と指の制御ができないようです。

まぁ、とりあえず動かしてみます。
と、その前に同梱のMELを。

mayaLTでは使えない指のセレクター。

これはSelectCtrl_FreeRIG_Finger_RL.mel


こっちはSelectCtrl_FreeRIG_Finger_LR.mel
ボタンの並びが反対になっていますね。体のセレクターも同じ感じです。左右の配置を変えているのは結構目から鱗です。ボタンの作り方も独特で、参考になります。



軽くポージングをしてみたところ、なかなか癖のあるリグですね。特に上半身のいたる部分が、IKで制御され、それがワールドに固定されているので、微調整が難しいです。
腕の綺麗な円運動とか作るには、このリグにリグを被せる感じになりそうな・・・。
Motion Trail 使えば、ワンチャン・・・

もう一つ、赤い transのコントローラの基準点が「原点」
赤いコントローラを全部選択して translate をゼロにすると、

こんな風になります。

ゼロリセットできないのは、アニメーションつくるうえでは中々厳しいかもしれません。でも、基本的なポーズはファイルとしてATOMとかで保存しておけば良いか。


色々触ってみた感触としては、このリグ、実機上でのプログラム制御ありきなんじゃないかなと感じました。
普通、出力するデータはリグに拘束されたジョイントのアニメーションカーブだと思いますが、ひょっとすると、このリグは、赤と黄色のコントローラのアニメカーブを出力して、mayaと同じ挙動をする実機上の骨格に適用する。みたいな。

そう考えると、transコントローラが原点基準の値になっていれば、体格差があっても、倍率を掛けるだけで同じモーションになるし、プログラムからも容易にポーズを制御できるでしょう。

Head_transを動かすだけで、鉄拳でよく見かけるこんな場面

ダウンさせた相手を見させることが出来ます。

Spine_transだけで上段ヒットの仰け反り


Hip_transだけで中段ヒットのこんなポーズや

こんなポーズ


もう少し高度に制御しているとは思いますが、一つの待機姿勢から少数のコントローラを移動させるだけでバリエーションを動的に作成できるなんて、とても素敵だと思います。工数的に。

ま、ホントのところは中の人しか分かりませんけどね。

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