2024年6月10日月曜日

タイムスライダのブックマークマネージャを自作する

 maya2020より タイム スライダ ブックマーク という機能が追加されました。
 似た機能としては、ゲームエクスポータのアニメーションクリップタブでしょうかね。しかしクリップの範囲を確認するには、わざわざレンジスライダの範囲を切換える必要があったりするので、タイムスライダ上にバーが表示されて視覚的に確認できるのは、とても嬉しい機能だったりします。

 この機能の追加に併せて、ブックマーク マネージャというツールも追加されました。

ブックマーク マネージャ

 ただ、公式の作るツールは、本当に欲しい機能に若干のズレがあったりします。
 ざっとブックマーク マネージャを使用してみたところ、

  • 表示をもっとコンパクトにしたい
  • 開始終了の間隔を知りたい
  • ノードを選択したい

 などの機能不足を感じました。

 という事で、ガワを自作です。

 tryTimeSliderBookmarkEditor

 実は2022年9月に公開自体はしていたのですが、そこからUIを色々と刷新したのを機にブログで機能についての備忘録です。


公式ツールとの違い

← 自作 / 公式 →

 各GUIコントローラのマージンを詰めてウィンドウ内にみっちり配置しました。表示物が多くなっても公式版よりもウィンドウを小さくできます。

ブックマークの削除

 公式ツールではゴミ箱アイコンをクリックすると即座にノードは削除されてしまいます。アンドゥは出来るものの、なかなか危険です。なので、アイコンをクリックした場合、消すかを確認するダイアログを表示するようにしています。
 [Shift]+[クリック]することで確認ダイアログを出さずに削除できるという裏技も。

表示優先順位

 表示プライオリティ用の欄を追加しました。
 タイム スライダ上でバーが重なっていた場合、この数値を変えることで表示の順番を変更する事ができます。
 数値の小さいほうが奥に描画されるようです。

ブックマークの間隔

 ブックマークが何フレームあるのか表示します。
 アニメーションを作っているとき、間隔がどのくらいあるのかを計算するのは微妙にめんどくさかったりするので必須の機能なのではないかと思います。
 なにげに「秒」換算にも対応。

ブックマークをフレーム

 どのレンジが有効かわかるようにフィルムアイコンがハイライトします。
 ブックマークの範囲がタイム スライダと同じになっている場合には緑色になり、ブックマーク全体がタイム スライダの範囲に含まれている場合には黄色になります。

アトリビュートエディタ表示  

 ギアアイコンをクリックするとタイムスライダブックマークのノードを選択した状態でアトリビュートエディタを開きます。
 フレームのカラーを変更する場合は、このアトリビュートエディタを操作して変更する事になります。
 他にも名前や開始時間・終了時間は、ここでも編集できます。


 コンパクトにした変わりにメニューを追加しました。

ファイルメニュー

 ファイルメニューには、 クリップを簡単に複製できるようにノードをファイルへエクスポート、インポートする機能があります。
 ゲームでは同じフレーム数でアニメーションを作ることが多いので、こういった機能があるとちょっと嬉しいと思います。

 そして、フローティング ウィンドウは容易に閉じてしまえるのでファイルメニューからでしか終了できないようにしています。

編集メニュー

 編集メニューには、ソートと Game Exporterとの連携機能があります。
 ソートでは、ブックマークの開始時間を基準に並び替えが出来ます。

 タイム スライダのブックマークの使い道としては、ゲームに出力するクリップの範囲を記録しておく機能として使う場合があると思います。なので、FBXの出力ツールであるゲームエクスポータのアニメーションクリップを編集する機能を付けました。
 このエディタと同じになるように書き換えるてしまうので要注意です。


数値編集

 特殊な機能として、このツール上で時間を編集した場合、全体の数値が編集されます。カギアイコンをクリックすることで、数値フィールドをロックを掛けられ、数値が編集される機能を無効に出来ます。
 どんな時に使用するかというと、一部の区間で時間の修正を行うと、それ以降の区間では Startと Endの値をそれぞれ書き換えないといけません。ひとつくらいなら良いのですが、いくつもあった場合には相当大変だと思います。
 もし、編集を全体へ適用したくない場合には、アトリビュートエディタで編集する事でこの機能は無効になります。


 こういった、アニメーションをフレーム数で区切ってクリップにするツールなんかは、独自にツール化している開発会社さんもあるかと思います。
 かく云う、今回追加した機能らは、むかし社内ツールで自作していた機能だったりします。



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